電気ポットと電気ケトルどちらの電気代が安い?
電気ポットと電気ケトル、どちらもお湯を沸かす製品ですが、電気代はどちらの方が安いのでしょうか?この記事では、それぞれの電気代やメリット・デメリットの紹介、節約方法などを解説いたします。
電気ポットの電気代
メーカー2社の製品を調べたところ、電気ポットの1日の電気代は2.2Lあたり12~17円、3.0Lあたり15~20円でした。そのため、1ヶ月(30日間毎日使用した場合)の電気代は2.2Lあたりだと360~510円、3.0Lあたりだと450~600円になります。
※詳細は以下表を参照 ※1kWhあたり27円で計算
容量2.2L | 湯沸かし時の消費電力 | 1日当たりの消費電力量 | 1日当たりの電気代 |
象印 CV-WB22 | 1300W | 0.46kWh | 12.4円 |
TIGER PIW-A220 | 700W | 0.62kWh | 16.7円 |
容量3.0L | 湯沸かし時の消費電力 | 1日当たりの消費電力量 | 1日当たりの電気代 |
象印 CV-WB30 | 1300W | 0.56kWh | 15.1円 |
TIGER PIW-A300 | 700W | 0.72kWh | 19.4円 |
電気ポットのメリット・デメリット
最近は電気ポットの利用者数が減少しており、経済産業省の生産動態統計によると、1996年ピーク時の出荷台数700万台に対して、2015年には半数以下となっています。そこで、電気ポットを利用するメリットをデメリットも含めて紹介したいと思います。
・メリット①1度沸かせばすぐにお湯が出る
電気ポットには保温機能が搭載されており、沸かしたお湯を何度も使用できます。そのため、1杯目のお茶を飲み終え、2杯目をすぐに入れることができます。温かいお茶をよく飲む方や、家族が多い方は電気ポットと相性が良いと思います。
・メリット②温度調節ができる
98℃、90℃、80℃、70℃など温度設定が行え、いつでも適温の状態で使用できます。ちなみに、98℃は紅茶を飲むときに適温です。90℃はコーヒー、80℃は前茶を入れるのに適温です。また、赤ちゃんのミルクを作るときは70℃が適温なので、子育て中の方は70℃に設定すると良いですね。
・メリット③安全性に優れている
空焚き防止や自動給湯ロック、転倒湯漏れ防止など様々な機能が搭載されており、安全性に優れています。お湯を沸かす時に湯気(蒸気)が出てしまうのが普通ですが、安全に配慮した蒸気レス構造の製品があったり、コードに力がかかると外れるようにマグネットプラグを使用している製品があったり、子どもがいる家庭やご高齢の方がいる家庭は安心して電気ポットを使用できます。
一方で、保温や再沸騰など機能が優れているからこそ電気代がかかってしまう点や、重量があるので持ち運びが難しい点がデメリットにあたります。
電気ケトルの電気代
電気ポットの出荷数が減っている中、T-fal(ティファール)の電気ケトルが2018年に2,000万台を突破するなど、電気ケトルは好調です。そこで、ここからは電気ケトルの電気代を見ていきます。
電気ケトルを使って1カップ(140ml)沸かす場合の電気代は 0.5円です(T-fal Aprecia+より)。また、1カップ(140ml)沸かす時間は53秒という速さです。電気ポットは1度沸かせばすぐ使えますが、電気ケトルも1分待てばカップ1杯のお湯が使えます。
電気ケトルのメリット・デメリット
・メリット①すぐにお湯が沸く
前項でもお伝えしましたが、お湯が沸くまでに1分という速さのため、時間に追われる朝に最適です。500mlだと2分半ほどなので、支度をしながらすぐお湯を使えます。
・メリット②電気代が安い
これも前項でお伝えした内容ですが、1度に沸かす量が少ない分、電気代が安いのが特徴です。また、保温機能や再沸騰機能がないためそこでの電気代がかからないことも安さにつながります。
・メリット③持ち運びやすい
少量設計のため、キッチンでお湯を沸かしてリビングに持って行くなど、持ち運びがしやすいことも良い点です。
一方で保温ができないため、沸かしたお湯は全て使い切るか残ったお湯は捨てることになります。また、お湯を沸かすことに特化しているため、温度調節やロック機能などがなく安全性に欠ける点もデメリットといえます。
電気ポットと電気ケトルの電気代を比較!
ここまで解説してきたとおり、電気代のみで考えると電気ケトルの方が安いです。
カップ1杯(140ml)を1日に16杯分(2.24L)毎回沸かしたと想定しても、電気代は合計10円もかかりません。一方電気ポット(2.2L)の場合は1日の電気代が12~17円するので、比較すると電気ケトルの方が安いといえます。
しかし、電気ケトルは目分量でお湯を沸かして残ったら捨てる方が多いと思うので、その点では水道代と電気代の無駄になるので注意しましょう。
【番外編】やかんでお湯を沸かすガス代の方が安い!?
先ほどは電気ポットと電気ケトルで比較をしましたが、お湯を沸かすことだけで比べると実はやかんが1番安いのです。1Lのお湯を沸かすのにかかるガス代は約2円のため、電気ポットや電気ケトルの電気代よりも安いです。但し、ガスを使うので消し忘れには注意が必要です。電気ポットや電気ケトルはお湯が沸くと自動で止まりますが、やかんは自分でガスを止める必要があります。火事の危険性もあるので注意して使いましょう。
電気ポット・電気ケトルの電気代節約の方法
どちらの製品も電気代が安くなったら嬉しいですよね。ここからは各製品の電気代を節約する方法を紹介いたします。
電気ポットの節約術
保温の設定温度は、できるだけ低い方が電気代を抑えられます。98℃で使うことがないのに設定温度を高くしているのはもったいないです。90℃や80℃で事足りるのであれば、設定温度の変更をしましょう。
また、こちらは最終的な方法ですが、保温する必要がない時(長時間お湯を使わない場合)はコンセントからプラグを抜きましょう。次に使う時に再沸騰の必要がありますので、あくまでも長時間使わない時にしましょう。
電気ケトルの節約術
本当に必要な分だけ沸かすのが節約のポイントです。多く温めるとその分電気代が高くなるので気をつけましょう。お湯が余っても電気ケトルには保温機能がないので、捨てることになります。もし余ったら魔法瓶タイプの水筒に入れるのも手です。何度もお湯を沸かさず、保温機能に優れた水筒を活用すれば水道代も電気代も安くできるはずです。
まとめ
電気代を考えると、電気ケトルの方が良いですが、機能面で考えると電気ポットの方が良いですね。
最近は温度調節や保温、ロック機能を備えた電気ケトルが発売されており、電気ポットと電気ケトルの良いとこ取りの製品もありますので、切り替えが面倒な人は使い方によって変化できる最新機種を取り入れるのも良いと思います。