最近話題のフェムテックとは?フェムテックが近年注目されるようになった訳
近年様々な理由で注目を集めていて2021年には新語・流行語大賞にもノミネートされた「フェムテック」。そんな話題のフェムテックについて詳しく説明します。
フェムテックとは?
近年は、女性の社会進出とSNSが普及したことにより、女性たちが声を上げ、世の中に届きやすい時代になってきています。そんな中、話題になっているのが「フェムテック」です。フェムテック(Femtech)とは「Female(女性)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語です。女性が抱えている健康課題や体の悩みなどを最新のテクノロジーを使って解決する製品やサービスのことを指します。
なぜ今フェムテックが注目されているのか
女性の社会進出
フェムテックが注目される理由の一つ目は、女性の社会進出や活躍が推進されているためです。年々女性経営者の数が増えていることからも、女性視点に基づいたビジネスが展開されやすくなってきています。
SNSの普及
これまでは人前で話すことがタブーとなっていた女性特有の健康課題や体の悩みがSNSを通じて積極的に発信する方が増えてきました。もともとフェムテックという言葉が生まれる前から製品やサービス自体はあったものもありますが、女性のリアルな声がSNSを通じて、より多くのメディアや、多くの人に届くようになり、「フェムテック」という言葉で表現されたものが近年注目されるようになりました。
フェムテックとSDGsの関係
SDGsの中で目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」がフェムテックと深く関係しています。
SDGsの目標の中にもある通り、ジェンダーによる差別や不平等をなくそうとする意識が向上しています。世界経済フォーラムが発表した2022年のジェンダーギャップ指数の日本の総合順位は146ヶ国中116位でした。先進国の中では最低レベルの順位で日本の大きな課題となっています。もともと日本は家事や育児、介護を主に担うべきだという、固定概念がありましたが今の時代は結婚や出産をする時期、仕事も全て女性自身が選択することが主流になってきました。
そのため、SDGsの観点からしても、女性が働きやすい環境を整えていくことが重要です。そこで「フェムテック」の商品やサービスが役立つのです。
テクノロジーの進化
近年のテクノロジーの進化について、ご存じですか?フェムテックに限らず、様々なジャンルと掛け合わせたテクノロジーがあります。沢山ある中から今回は3つご紹介します。
Agritech(農業×テクノロジー)
農業従事者の高齢化、減少を少しでも良くするためにも必要とされているのがアグリテックです。
アグリテックの中でも主流なのが、農業用ドローンです。農薬の散布や大規模な圃場での肥料散布や種まきなどにも広く活用されています。アグリテックの導入によって農作業時間の軽減や作業の効率化に繋がり、今後も農業が廃れることなく盛り上がりを見せることを期待しましょう。
Foodtech(食×テクノロジー)
フードテックで活用されている代表例はモバイルオーダーです。
今まではお店に来店してからレジに並び、注文、お会計、受け取りといった順序でしたがモバイルオーダーは家にいながら注文や決済を完了させることができ、商品受け取りの際も待ち時間なくスムーズな受け渡しができます。また、最近はファミリーレストランなどで配膳ロボットの導入が多くなってきました。
人の手では運べない重量を一度に運ぶことができ、スタッフの仕事の効率化や、配置人員数の減少、スタッフとお客様との対面接触機会が減ることから感染症予防や、衛生管理の面でも役に立ちます。
Fintech(金融×テクノロジー)
キャッシュレス決済や送金アプリなどが若者を中心に多く使われています。
情報技術を活用し現金のやり取りができるのもフィンテックのサービスの1つです。住宅ローンの審査や手続きのオンライン化や、融資型のクラウドファンディングのオンラインサービスなど便利なデジタル化サービスが多々あります。
フェムテック×企業
フェムテックに特化した企業は年々増加しています。
世界でフェムテックの成長が予測されると同様に日本でもフェムテックによる経済効果は2025年までに約2兆円に及ぶと見られています。2021年の流行語大賞にも「フェムテック」がノミネートされたので注目をされ、参入してくる企業も多いです。
株式会社 ネクイノ
株式会社ネクイノは「世界中の医療空間と体験をRe▷designする」というミッションのもとフェムテック領域から日本の医療課題の解決に取り組んでいます。
2018年に立ち上がった「スマルナ」は自身の体の悩みを抱える方と医師をオンライン上で直接繋ぎピルを届けるサービスや、スマルナ医療相談室といった助産師や薬剤師が相談を受け付けるサービスもあります。国内最大級の婦人科特化型オンライン診察プラットフォームです。ピル処方を定期的に希望するサブスクユーザーも多く、わざわざ病院に行かなくても毎月ピルが届きます。
株式会社 TRULY
TRULYの主なサービスは公式メディアサイトで更年期や性のパートナーシップの悩み等、大人の男女に向けた正しい情報を発信するオンラインメディアを運営しています。記事制作やコンサルティング・セミナーなど幅広いサービス展開を行っています。
株式会社 エバーセンス
株式会社エバーセンスは妊活中の女性や妊婦などを中心にサポートしサービスを展開しています。妊娠アプリユーザー評価No,1の無料アプリ「ninaru(ニナル)」は妊娠から出産まで妊婦さんへの情報提供を目的に作られた無料アプリです。また、パパ専用の「パパninari」はこれからパパになる方専用のアプリです。ママ専用だけではなくパパ専用もあると、夫婦一緒に楽しく子育てをすることができます。
まとめ
フェムテックについて知らないと、なかなか踏み出しにくく、難しく考えてしまう方も少なくないと思います。フェムテックブランドも沢山あって何を選んでいいか難しいという方は大手企業や有名なブランドが出している一部のフェムテック商品から手に取ってみてはいかがでしょうか?もちろん、商品だけではなく、カウンセリングやサービスなども沢山あるので、普段自分が抱えている悩みが解決できるかもしれません。
便利なサービスや商品に頼り、少しでも生きやすく、幸せに溢れた女性が増える社会になるよう願っています。