いくつ知っていますか?認証マーク
身近な食品や製品についている認証マーク。
何気なく見ているマークですが、その意味や種類をご存じでしょうか?みんなが知っているマークから、あまり知られていないマークまで、さまざまなものを紹介します。
認証マークについて知ろう
認証マークは、商品の品質・性能・安全性などを第三者機関が証明するマークです。商品そのものや、製造過程が審査され、各基準を満たしている場合にのみ認証マークが付加されます。
認証マークには、商品のクオリティだけでなく、地球環境へ配慮されたものかどうかを示すものもあります。ジャンルごとに代表的な認証マークを紹介していくので、いくつ知っていたか数えてみてくださいね!
森林・農業に関するマーク
レインフォレスト・アライアンス
持続可能な3つの柱(社会・経済・環境)の厳しい基準を満たすことができれば、認証が受けられるマークです。世界の森林が急激に減少している理由として、商業のための伐採や農地への転用が挙げられ、さらに発展途上国の農業生産者の低賃金・劣悪な労働環境が問題となっています。このような問題を解決するべく多くのパートナと協力し、森林や野生動物、森林コミュニティを守っています。
コーヒーや紅茶、バナナ等が対象となります。
FSC認証
森林破壊を制約し、森林を持続可能な資源として次世代に残すために生まれたFSC認証。
適正に管理された木材を私たち消費者に届け、利益を生産者に還元しています。FSC(森林管理協議会)が運営機関となり、全2種あります。
・FM認証(森林管理の認証)
→森林自体が適切に管理されていることを証明
・CoC認証(加工・流通の管理の認証)
→FM認証を受けた森林からの木材・木材製品であることを認証
木工品や紙、本、家具等が対象になります。
PEFC認証
持続可能な森林の維持を目標とした国際認証制度です。
森林の生物多様性や再生性の能力を維持しつつ、森林の各種機能を維持・管理することを目標にしています。SGEC(日本オリジナルの森林制度)と相互認証となっています。
水産に関するマーク
MSC「海のエコラベル」
水産資源と環境に配慮し管理された水産物につけられるマーク。現状、獲りすぎとされている水産資源を次世代に繋げることを目標としています。
天然の水産物が対象で、漁業認定、海藻(藻類)認定の2種類があります。
ASC認証
こちらは天然の水産資源ではなく、養殖の水産資源を守るための国際規格です。
利益だけを求めた養殖は、水質の汚染等の環境問題につながることが多いことや、労働条件が劣悪な場合も多く、これらを解決するために、詳細な判定基準が設けられています。
養殖のサーモン、エビなど12種類の魚介類が対象です。
ヒト・労働を守るマーク
国際フェアトレード認証
発展途上国の製品が公平な条件で取引されていることを認証するマークです。発展途上国の生産者・労働者の自立を目的として、公平な貿易がされているかどうかの指標になります。
私たちの身の回りにある日用品・食料品は、安価で提供するために不当な労働を強いていたり、子どもが学校に行かず働いていたりする場合も多いです。国際フェアトレード認証を受けている製品を選ぶことで、発展途上国の原料・製品を適正な価格で購入することになり、労働者の生活改善や自立を支援することに繋がります。
コーヒーやコットン、カカオ等が対象となります。
フェアトレード団体(FTO)マーク
商品にラベルがついていなくてもフェアトレードとして認証されているものもあります。
WFTO(世界フェアトレード連盟 :World Fair Trade Organization)には、一定の基準を満たした団体しか加盟できません。その基準は、労働に関するもので、条件、賃金、児童労働や環境などの項目があります。
また、フェアトレードの商品のみを取り扱う団体しか加盟できないため、一方の商品はフェアトレードで、もう一方の商品はフェアトレードではないといったことがありません。
加盟後も自己評価と相互評価、外部検証を通じて確認が行われています。製品へのラベル掲載には別途認証の取得が必要となりますが、WFTOの加盟団体が販売する商品はすべてフェアトレードであると言えます。
ホワイトマーク
日本の厚生労働省が認定した企業のみ取得可能なマークとなり、労働者の安全や健康保持のために積極的に取り組んでいることをアピールできます。
認定されるためには、約80もの基準をクリアする必要があり、認定マークをWebページや求人広告につけることで、就活生をはじめとした求職者にホワイト企業として認知され、採用力アップにつながります。
動物を守るマーク
リーピングバニー
原料から開発、製造、製品の流通まですべての工程で動物実験が行われていない企業のみ認証されます。また、その企業が動物実験を行っていないことはもちろん、原料にもそういったものが使われていないことも重要です。
PeTA(ペタ)認証マーク
世界最大の動物愛護団体「PETA(People for the Ethical Treatment of Animals」が認証していて、こちらも動物実験を行っていない製品につけられます。PeTA認証マークには2種類あります。
・クルエルティフリー(※)
→動物実験を行っていない
・クルエルティフリー&ヴィーガン
→動物実験を行っておらず、動物由来成分を使用していない
こういったマークがついた化粧品は「クルエルティフリー(※)コスメ」と呼ばれています。
動物実験は目に直接薬物を塗布して放置して様子を見たり、口から強制的に化学物質を投与され、中毒症状を確認したりと、残虐なものが多いです。動物たちを守るためにも、購入の際に、指標にしてみてください。
※クルエルティフリー=残虐性がない=動物実験が行われていないことを指します。
環境に配慮した商品につけられるマーク
エコマーク
日本オリジナルの認証マークです。
生産~廃棄にわたるサイクル全体で、環境に優しい商品についています。持続可能な社会づくりを目的とし、環境への負荷が少ないことや、環境保全に役立つ商品につけられています。製品としてのライフサイクルの全ての過程において、各項目をクリアできているか厳しいチェックがあります。
日用品~家電まで幅広い商品が対象となっています。
C2C認証
資源を永続的に活用できる製品サイクルであることを認証しています。
C2Cとは「Cradle to Cradle」の略で、「ゆりかごからゆりかごまで」を意味し、再利用できない廃棄物を出さないモノづくりを目標としています。化粧品やデニム等が対象となっています。
国際エネルギースター
省エネルギーな家電製品・OA機器につけられるマークです。
アメリカ・日本をはじめとした合計5か国・地域が共同で実施し、アメリカの環境保護省による基準を満たす製品に付与されています。
まとめ
知っているマークはいくつありましたか?
見たことがあるマークでも、どういった商品についているかがわからないものも多いですよね。紹介した認証マークの他にもまだまだたくさんのマークがあります。
興味のある分野から調べてみて、商品を購入する際に少しだけ意識をしてみるのはいかがでしょうか?あなたの選択で、きっと世界が変わっていきます。