世界の子どもたちに学びの場を。スマートテックの挑戦inフィリピン

当社、スマートテックは2019年よりフィリピン共和国イロイロ州アホイにて小学校・太陽光発電システムの寄贈を計画していました。新型コロナウイルス拡大の影響のより、予定より大幅に遅れてしまいましたが、2023年6月に施工が完了しました!

なぜフィリピンへの支援に至ったか、フィリピンの現状などとともに当社の取り組みについて紹介いたします。

フィリピンってどんな国?

東南アジアに位置するフィリピンは、アメリカ・スペインの植民地時代を経て独立した共和国です。7000以上の島から作られており、セブ島など多くの有名リゾート地があります。

1年を通じて気温・湿度が高い熱帯モンスーン型気候なので、パイナップルやバナナやマンゴーといったフルーツが特産品です。

フィリピンと日本は16世紀より交流があったとされており、現在も親日国として有名です。フィリピンで行われたBBC世論調査にて「日本に好印象を持っている」と答えた人が84%にのぼるというデータもあるほどフィリピンの人々にとって日本は身近なのです。

インフラ計画が遅れている

フィリピンは発展途上国となり、鉄道設備などの大型インフラ計画の遅れが目立っています。途上国が発展するためには、インフラ整備が必要不可欠とされています。インフラ整備がされると生活環境が良くなるだけではなく、経済も発展し貧困の解消にも繋がります。しかし、島国なので、他国の企業が活動しづらく、インフラ計画がなかなか進んでいないのが現状です。

 

また、やみくもにインフラ整備をし、質が悪いものだと社会に悪影響を及ぼす可能性も高くなってしまいます。そのため、質の高いインフラを警備していくことが重要です。

急激に人口が増え続けるフィリピン

人口減少が進む日本とは異なり、フィリピンの人口は急増しています。

2020年のフィリピンの人口は1億903万5,343人。(外務省データより)

2000年の調査から、約20年間で3000万人ほど増えており、2030年には日本の人口を超えることが予想されています。

急激な人口増加では教育問題が深刻化しており、「3T不足」が起きているそうです。

3T不足って?

フィリピンで深刻化している「3T不足」とはどういったものなのでしょうか。

①Teaching room(教室)の不足

フィリピンの公立小学校は、生徒数が数千人いる学校も少なくありません。

日本では、1クラス20~30人ほどが平均的ですが、フィリピンでは40~50人が一般的。都市部では60~80人になることも。しかし、教室の広さは日本と大きく変わらないため、とても狭くなっています。

さらに、子どもの人数に対して教室の数が足りないため、授業が昼の部と夜の部に分かれている学校も多くなっています。

② Teacher(教師)の不足

教室だけではなく教師も不足しています。上記で述べたとおり、1クラス40~50人ですが、その人数を先生1人で教えています。

そのため児童ひとりひとりに向き合う余裕がなく、丁寧な教育が難しくなっています。

③ Textbook(教科書)の不足

教科書を無償でもらえる日本とは異なり、フィリピンでは教科書は学校から「借りる」もの。学年が終わると学校に返却しなければならず、何人もの生徒が使うため、ぼろぼろになってしまうことも少なくありません。

また、貸出のため教科書への書き込みは禁止だったり、クラスに人数が多い場合は複数人で共有しなければならなかったりします。

 

このような状況を少しでもどうにかできればと私たちスマートテックは2019年より小学校寄贈の計画を立て始めました。

スマートテックができること

フィリピンの3T不足をふまえ、私たちに何ができるのか。そう考えたときに「教室を増やすこと」「勉強する環境を整えること」のお手伝いができるのではないかと考えました。

公益財団法人オイスカとの協力

オイスカ・インターナショナルは、「すべての人々がさまざまな違いを乗り越えて共存し、地球上のあらゆる生命の基盤を守り育てようとする世界」を理念とし、41の国と地域で活動する国際NGOです。設立された国際NGOです。公益財団法人オイスカ(以下、オイスカ)では、オイスカ・インターナショナルの理念を具体的な活動で推進する機関として生まれ、主にアジア・太平洋地域で、活動を展開しています。

 

当社ではオイスカの理念に賛同し、海外開発協力事業として支援することを決定しました。

小学校と太陽光発電システムの寄贈

先述した通り、フィリピンでは教室数が足りていません。そのため、まずは学校を建設しその学校に太陽光発電システムを設置することが決まりました。

 

2020年8月ごろの完成予定でしたが、新型コロナウイルスによる影響で計画は大幅に遅れてしまいました。しかし、2023年6月に、ついに完成し、開校セレモニーを執り行うことができました。

学校を建築することで、子どもたちの学びの場を増やし、たくさんの子どもたちが将来の選択肢を増やせる未来を作ることができるのではないでしょうか。

 

更に、学校に留まらず地域で太陽光発電システムを推進することで、インフラ設備の支援に繋がると考えています。さらに当社の施工・メンテナンススキルを現地の方に教えることで、新しい雇用を生み出すことができると考えています。

 

小学校・学校への太陽光発電システムへの設置は完了しましたが、今後も教師の増員や教科書・文房具の支援、生活環境整備のサポートを続けていくことを目標としています。