【環境に関係する資格を紹介】SDGs検定とは?概要と対策方法を解説

最近注目度の高いSDGs。このSDGsにまつわる検定があるのはご存知ですか?この記事では、SDGsへの理解を深めたい方、これから受験を検討されている方向けに、SDGs検定の概要と対策方法を解説します。

 

SDGs検定とは?

SDGs検定は、SDGsの普及促進等を目的に掲げる一般社団法人SDGs推進士業協会の主催で実施されている検定試験です。2019年10月に第1回が開催されて以来、受験者数は増加しています。

 

そもそもSDGsとは

SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された国際目標のことを指します。2030年を達成年限とし、持続可能な開発を実現するための「17の目標」と「169のターゲット」が設定されています。「誰一人取り残さない」という理念のもと、先進国を含めたすべての国が取り組むべき普遍的な目標です。

 

SDGsについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 

SDGs検定の目的

検定を主催する一般社団法人SDGs推進士業協会は、この検定を『SDGsの「横の拡がり」を深化させ、「縦の拡がり」を指向するもの』と位置付けています。SDGsの達成のためには、各国政府のみならず、企業や地方自治体、そして一人ひとりの行動が不可欠です。検定の受験者は、SDGsの基本や世界で起こっている様々な課題、それに対する取り組みを幅広く学ぶことになります。一人ひとりが「誰一人取り残さない世界」の実現のためにとるべき行動を考えるきっかけを作ることが、SDGs検定の大きな目的です。

SDGsに興味がある、自分にできることを考えたい、という方には非常におすすめの検定試験となっています。

 

過去の実施状況

試験内容・出題範囲

試験時間は90分、回答は選択式となっており、満点の70%の点数を獲得できれば合格となります。

出題傾向として公式サイトに掲載されているのは以下7つの分野です。

 

  • SDGsとは
  • SDGs採択までの歴史や現在の動向
  • SDGsの内容(17のゴールや169のターゲットなどに関する事項)
  • 世界の課題を知る
  • 環境問題のみならず、世界の貧困・飢餓・福祉などの課題をSDGsの17のゴールと関連させて出題
  • 誰がSDGsに取り組むのか
  • SDGsのゴールを誰がどのように取り組んでいくのかについて、SDGsの基本的理解をしたうえで、応用力を試す出題

 

SDGsについての知識と、それを理解した上での応用力を問う問題が出題されていることがわかります。日頃からSDGsに関連する世界のニュースにアンテナを張っておくなど、知識をもとに自ら考える機会を作っておきましょう。

 

受験者の合格率・属性

2021年6月に実施された第5回SDGs検定では、798名の応募に対して26%の195名が合格となりました。26%の合格率と聞くと難しそうと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、合格ラインは決まっていますのでしっかり対策をすれば十分合格できます。

受験者の属性は会社員が最も多く211名、次いで学生が35名となっています。企業によってはSDGsへの取り組み推進のため、社員に検定受験を促す場合もあるそうです。

 

対策方法

受験の際にやっておくべき2つの対策をご紹介します。

 

参考図書と国連の資料を読み込もう

公式サイトでは現在、下記3冊が参考図書として掲載されています。

 

1:『SDGsビジネス戦略 企業と社会が共発展を遂げるための指南書』

(ピーターD.ピーダーセン、竹林征雄 著 日刊工業新聞社 出版)

2:『SDGs(持続可能な開発目標)』

(蟹江宣史 中公新書 出版)

3:『未来を変える目標SDGsアイディアブック』

(一般社団法人Think the Earth)

 

中でも一冊目の『SDGsビジネス戦略 企業と社会が共発展を遂げるための指南書』は第一回の検定試験から参考図書として指定されており、この一冊で上記出題範囲の①~⑤にあたるSDGsの基本的な内容を学習することができます。対策を始めるにあたっては、まずこの本を読んでおきましょう。なお、こちらでご紹介した参考図書は随時更新される可能性がありますので、受験される際には再度公式サイトをご確認ください。

 

参考図書以外に目を通しておきたいのが、国連が発表しているSDGs関連資料です。資料は国際連合広報センターのサイトにて無料でダウンロードすることができます。過去の問題を見てみると、SDGsが記載されている「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の本文や、17の目標についての現状を示した「持続可能な開発目標―事実と数字」に記載された内容からも出題されています。国際連合広報センターのサイトではSDGsに関する最新の動向なども確認することができますので、応用問題への対策としても有効です。

 

過去問をチェック

SDGs検定の申し込みサイトでは、過去出題された問題が例題として紹介されています。ある程度学習が進んだ方はそちらで力試しをしてみましょう。問題文、選択肢ともに文量が多い試験となっていますので、時間内に解き終わるためにも、問題形式に慣れておくことは非常に重要です。

 

今回はSDGs検定についてご紹介しました。SDGsへの理解を深めたい方、個人や会社として何か取り組みをしたいという方はぜひ受験を検討してみてはいかがでしょうか。