エアコンのワット数から電気代を計算しよう!

皆さんがお使いのエアコンのワット数はいくつでしょうか?今回はエアコンのワット数に注目して解説します。また、メーカー別の消費電力や電気代の計算、購入時・購入後に知っておきたい電気代節約のポイントを紹介します。

エアコンのワット数から電気代を計算

電気代を計算するにはワット数、つまり消費電力を使います。

電気代を求める公式は「消費電力×使用時間×電気代の単価」です。そのためエアコンの消費電力があれば計算ができます。しかし、エアコンは消費電力で計算することはほとんどなく、基本的に「期間消費電力量」を使って計算します。

期間消費電力量とは何でしょうか。他にも消費電力に似た言葉が複数あるので、そちらから解説したいと思います。

消費電力の種類と違い

エアコンには以下のような消費電力とつく言葉が4つ存在します。1つずつ簡単に紹介します。

・消費電力

家電製品を使う時に消費する電力のこと。単位がW(ワット)のためワット数と呼ぶこともある。

・最小消費電力

家電製品を使う時に消費する最小の電力のこと。

・最大消費電力

家電製品を使う時に消費する最大の電力のこと。

・期間消費電力量

JIS規格が定めたエアコン特有のもの。外気温度や設定温度、期間(冷房・暖房含む)、時間、住宅の種類、部屋の広さが定められており、この基準に沿ってエアコンの消費電力量を算出し提示する決まりになっている。

実際に計算しよう!

前置きが長くなりましたが、実際に電気代を計算していきます。今回計算するエアコンの設定はこちらです。

≪期間消費電力量:676Wh、使用時間:1時間、電気代の単価:27円≫

これを計算すると、676Wh×(1時間÷1000)×27円=18.3円になります。期間消費電力量676Whのエアコンを1時間した場合、電気代は18.3円することが分かりました。皆さんが使っているエアコンも同じように計算すれば電気代が求められます。

エアコンのワット数をメーカー別にチェック

先ほど計算した内容は仮定の期間消費電力量のため、実際に販売されている製品を調べてみました。使う広さによって違いが出るため6畳・10畳・18畳用のエアコンを調査し、1時間あたりの電気代も出してみました。※1kWhあたり27円で計算

エアコン6畳 消費電力(冷房) 消費電力(暖房) 最小消費電力(冷房・暖房) 最大消費電力(冷房・暖房) 期間消費電力量
DAIKIN AN22YRS-W 425W 450W 115W・110W 960W・1180W 630Wh
Panasonic CS-AX221D 425W 440W 110W・105W 920W・1380W 630Wh
SHARP AY-N22P 470W 500W 180W・150W 810W・1250W 717Wh
三菱電機 MSZ-ZW2221 425W 465W 105W・105W 850W・1480W 594Wh
日立 RASX22L 400W 430W 115W・110W 880W・1490W 555Wh
エアコン10畳 消費電力(冷房) 消費電力(暖房) 最小消費電力(冷房・暖房) 最大消費電力(冷房・暖房) 期間消費電力量
DAIKIN AN28YRS-W 550W 660W 100W・100W 1000W・2000W 779Wh
Panasonic CS-AX281D 515W 690W 110W・105W 1980W・1150W 790Wh
SHARP AY-N28P 670W 850W 180W・150W 850W・1470W 913Wh
三菱電機 MSZ-ZW2821 540W 670W 105W・105W 990W・1980W 746Wh
日立 RASX28L 560W 680W 115W・110W 1150W・1995W 716Wh
エアコン18畳 消費電力(冷房) 消費電力(暖房) 最小消費電力(冷房・暖房) 最大消費電力(冷房・暖房) 期間消費電力量
DAIKIN AN56YRP-W 1500W 1430W 85W・85W 1620W・3730W 1655Wh
Panasonic CS-AX561D2 1720W 1580W 120W・110W 2020W・4000W 1795Wh
SHARP AY-N56P2 1950W 2050W 140W・140W 2100W・2940W 2118Wh
三菱電機 MSZ-ZW5621S 1720W 1580W 105W・105W 2020W・3670W 1681Wh
日立 RASX56L2 1600W 1480W 155W・135W 2000W・3900W 1581Wh

このように部屋の広さによってワット数は高くなります。このワット数はどこを見れば確認できるかご存知ですか?

エアコンのワット数を確認するには?

ワット数を確認するには、エアコン本体についているシールを見ましょう。また、ワット数は説明書にも書いてあります。説明書がなくても型番をネットで検索するとメーカーの商品ページで詳細が表示されているので、確認してみてください。

ご家庭で使っているワット数が分かれば簡単に計算できるので、エアコンだけでどれほど電気代を使っているかチェックできますね。

購入時に知っておきたい!期間消費電力量が低いと電気代が安くなる!?

お気づきの方もいると思いますが、購入時にチェックしたいポイントは「期間消費電力量」です。メーカーごとに多少ですが差があります。期間消費電力量の解説でも話したとおり、JIS規格で定められた基準で各メーカーが計算しているため、小さければ小さいほど電気代が安くなるのです。実際に各メーカーの期間消費電力量で1時間あたりの電気代を計算しましたが、期間消費電力量が低いほど電気代は安くなっています。

そのため、購入の際はそこをポイントに選ぶと良いでしょう。

購入後はここに気をつけたい!エアコンの電気代を節約する方法

既に使っているエアコンでも節約を意識すれば電気代は安くなります。ここからはエアコンの使用時に気をつけたいポイントを紹介します。今回はエアコンのみでできる節約方法なので、すぐ始められますよ。

設定温度は「夏は28℃!冬は20℃!」

環境省が推奨している設定温度は、夏は28℃で冬は20℃です。

また、環境省によると暖房の設定温度を21℃から20℃へ下げた場合、10%の消費電力の削減になるそうです。そして、冷房の設定温度を27℃から28℃へ上げた場合、13%の消費電力の削減になるそうです。

1℃変えるだけで電気代が安くなるので、辛くない程度に温度設定を調節するといいですね。

最初は強!その後は自動運転

エアコンは室温を設定温度に調節するまでが1番電力を消費します。そのため、最初は「強」で設定温度に近づけて、室温が丁度良くなったら「自動運転」に切り替えると良いとされています。

なお、最初から自動運転にしてもエアコン自体が設定温度まで強めで運転してくれることが多いので、ずっと自動運転でもOKです。

フィルターの掃除+室外機周りの整理整頓

フィルターが汚れているとエアコンの効率低下につながるので、2週間に1回掃除することをおすすめします。掃除はフィルターの埃を掃除機で吸い取る程度で大丈夫です。汚れが落ちない場合は水洗いをすると良いですよ。

また、室外機は忘れがちですが結構重要です。室外機の周りに物があるとエアコンの効率が悪くなるので、周りは綺麗にして何も置かないことをおすすめします。但し、夏場の日除けは室外機の熱さ対策になるので置いても大丈夫です。

 

以上となりますが、エアコンは夏でも冬でも快適に過ごせる素敵な家電製品なので、電気代を意識しながら使ってみてくださいね。