【気になる】電気ストーブの電気代は?特徴を押さえて効率よく使おう
寒い時期になると活躍するのが電気ストーブです。その電気ストーブはどのくらい電気代がかかるのかご存じですか?今回は、電気ストーブの電気代とその他の暖房器具との比較を紹介します。※1kWh当たり27円として計算します。
電気ストーブの電気代ってどのくらい?
製品によってさまざまですが、一般家庭用の電気ストーブは300W~1,200W程度のものが多いです。1時間使用した場合の電気代は、8円~32円程度となります。
電気ストーブの種類で電気代が変わる?
実は、電気ストーブには下記の通り大きく分けて5種類あります。
- ニクロム線電気ストーブ
- ハロゲンヒーター
- カーボンヒーター
- グラファイトヒーター
- シーズヒーター
それぞれ種類によって特徴や消費電力が異なりますので、1つずつ解説していきます。
ニクロム線電気ストーブ(石英管ヒーター)
ニッケルとクロムの合金であるニクロム線を石英管(ガラス管)で覆ったものをニクロム線電気ストーブと呼びます(石英管ヒーターと呼ぶこともあります)。発熱体がガラス管で覆われているため衝撃に弱く、また熱している時に水が掛かかってしまうとガラス管が割れてしまうこともあります。
消費する電力は多いですが、暖房能力はあまり高くないことが特徴です。そのため、最近ではあまり見かけなくなりました。消費電力は比較的高めの500~1,000W程度のものが多いです。1時間使用した場合の電気代は13.5~27円になります。
ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプから放射される近赤外線ふく射熱で空間を暖めます。また、ハロゲンランプからの近赤外線の熱は人体に吸収されにくいので、表面を暖める方が向いています。スイッチを入れるとすぐ暖まり火災も起きにくい反面、耐久性が低く電気代が少し高めです。
消費電力は400~1,200W程度のものが多く、電気代に換算すると1時間あたり10.8~32.4円です。
カーボンヒーター
カーボンヒーターは、炭素繊維に電気を通してそこから放射される遠赤外線ふく射熱によって暖めます。ハロゲンヒーターと似ていますが、近赤外線ではなく遠赤外線が放射されるため身体の芯まで暖まりやすいです。また、ハロゲンヒーターよりもエネルギー効率が約2倍高いため、その分電気代が安いのが特徴です。
消費電力は300~900W程度のものが多く、1時間使用した場合だと8.1~24.3円です。
グラファイトヒーター
カーボンヒーターの一種である、グラファイトヒーターは黒鉛を発熱体としており、使い勝手はカーボンヒーターと同じですが、カーボンヒーターよりも遠赤外線の放射量が2割ほど多いです。また、スイッチを入れてから暖まるまでの早さもカーボンヒーターより4倍ほど早いです。
消費電力は300~1,200W程度で、1時間使用した場合の電気代は8.1~32.4円になります。
シーズヒーター
ニクロム線とマグネシウム化合物などの充填材を金属管などで覆ったものを使ったヒーターです。石英管(ガラス管)を使っているものに比べて破損の危険性が少ないですが、立ち上がりが遅く暖まるのに少し時間がかかります。
ですが、カーボンヒーターよりも遠赤外線を放射する量が多いため、暖房能力が高いと言えるでしょう。消費電力は200~1,200W程度のものが多く、1時間使用した場合の電気代は5.4~32.4円です。
種類/使用時間 | ワット数 | 1時間あたり | 8時間あたり |
ニクロム線電気ストーブ | 500~1,000W | 13.5~27円 | 108~216円 |
ハロゲンヒーター | 400~1,200W | 10.8~32.4円 | 86.4~259円 |
カーボンヒーター | 300~900W | 8.1~24.3円 | 64.8~194.4円 |
グラファイトヒーター | 300~1,200W | 8.1~32.4円 | 64.8円~259円 |
シーズヒーター | 200~1,200W | 5.4~32.4円 | 43.2~259円 |
他の暖房器具と比べると?
電気ストーブの種類と電気代が分かったところで、他の暖房器具の電気代と比較してみましょう。
エアコンの電気代
エアコンは温風を循環させることによって部屋全体を暖めることが可能です。しかし、暖まるまでに少し時間がかかってしまいます。消費電力は、製品によって異なりますが、6畳用だと約480Wです。1時間使用した場合の電気代は約13円です。
こたつの電気代
こたつテーブルの下に発熱体があり、布団でそのテーブルを覆うことでこたつ内を暖めます。消費電力は4人掛けのもので約180Wで、1時間使用した場合の電気代は約4.9円となります。
部屋全体を暖めることはできませんが、こたつ内の空間が狭くまた布団で覆われているため熱が逃げにくく、速暖性があります。
石油ファンヒーターの電気代
灯油を燃焼させ、送風ファンにより発生した熱を温風として室内に送り出します。製品にもよりますが9畳用だと消費電力は燃焼時で約50Wになります。1時間使用した場合だと、約1.4円と安価ではあるものの、電気代の他に灯油代が必要になります。
2020年10月現在の灯油の価格は1ℓ約88.8円。石油ファンヒーターを1時間使用した場合に必要な灯油量は約0.2ℓ、約17.7円かかるので総合するとあまり安くはありませんね。
各暖房器具の電気代の比較は下記の通りです。
暖房器具/時間 | 1時間 | 8時間 | 1ヶ月(1日8時間) |
電気ストーブ(500W) | 約13.5円 | 約108円 | 約3,240円 |
エアコン(暖房使用) | 約13円 | 約104円 | 約3,110円 |
石油ファンヒーター |
約1.4円 (灯油代約17.7円) |
約10.8円 (灯油代約141.6円) |
約324円 (灯油代約4,248円) |
こたつ | 約4.9円 | 約39円 | 約1,166円 |
電気ストーブの節電方法は?
電気ストーブは、部屋全体を暖めることはできません。ですので、長時間使用するよりも、エアコンや石油ファンヒーターなど他の暖房器具を使用する際に、部屋が暖まるまでの一時的に使用したり、トイレや脱衣所などピンポイントで使用したりすることが節電に繋がります。
いかがでしたか?今回は電気ストーブの特徴や電気代、他の暖房器具との比較を紹介しました。電気ストーブの特徴を押さえて、節電しながら暖かく冬を乗り越えましょう。