IHコンロって何がいいの?ガスコンロとの違いを比較

キッチンにおいてコンロは重要ですよね。最近はIHコンロの普及率が上昇しており、平成21年では18.2%、平成26年では23.9%となっています。(総務省「平成26年全国消費実態調査」より)
今回は「物件を見に行ったら、IHコンロだった」「家のコンロをガスにするかIHコンロにするか悩む」といった方向けに、IHコンロとガスコンロの比較を行っていきます。

実際どうなの?IHコンロの電気代

IHコンロはIHクッキングヒーターともいい、電磁誘導加熱(Induction Heating)のことです。火を使わないので、ガス代ではなく、電気代を支払うことになります。

電気料金とガス料金を比較

  変換値 価格   1MJあたりの単価 熱効率
都市ガス1㎥あたり 44.987MJ 140円 3.1円 40~55%
LPガス1㎥あたり 100.416MJ 640円 6.4円 40~55%
電気1kwhあたり 3.59824MJ 30円 8.3円 80~90%

※LPガスは地域によって値段が大きく変動します。「東京ガスエネルギー」参考。

契約しているプランや条件などによって金額は変動してくるので参考程度にしてみてください。
この表を見てしまうと、IHコンロは断トツで高く見えてしまうのですが、一番重要なのは熱効率です。詳細については後述しますが、結論から言うと、光熱費で比較した場合、都市ガス>IHコンロ>LPガスといった順になります。

ただし、金額だけで選んでしまうと、思わぬ落とし穴があるので、IHのメリットデメリットをしっかりと把握した上で検討をしましょう。
▼コンロに限らず光熱費を比較したい場合はこちら
https://reitechjp.com/power-saving/tiered-charges/

検証!IHコンロの使用メリット

メリットその1 安全性が高い

ガスコンロに関しては、ガスに火をつけることで加熱をしますが、IHコンロは電気を使用して加熱するため、安全性が高いです。今はガスコンロも自動で消火する商品は多くありますが、消し忘れからの事故のリスクを軽減させることもできますね。

ただし、調理後の天板は熱くなっているので注意は必要となります。

メリットその2 掃除が楽

IHコンロは五徳がなく、天板がフラット構造になっているため、調理中に食べ物をこぼしたとしても、拭くだけで掃除ができます。五徳がないと、見た目もすっきりしているので、キッチンが広く見せることもできます。

メリットその3 熱がこもらない

特に夏場、料理をするだけで汗をかいて嫌だ、という方も多いのではないでしょうか。扇風機を付けたくても、ガスコンロだと火が消えてしまうこともあります。一方、IHコンロでは、冷房や扇風機の風により、火が消えるという心配はありません。また、鍋自体を発熱させる仕組みとなっているため、周囲の温度への影響もほとんどない上に、空気を汚すこともありません。

メリットその4 熱効率が高い

火が目に見えないこともあり、「火力が弱い」「調理に時間がかかる」というイメージを持たれている方もいらっしゃると思います。実は、ガスコンロの熱効率が約40%~55%に対して、IHコンロは約90%と倍くらいの差があります。こちらも、周りの温度まで上げてしまう火よりも、鍋自体を発熱させるほうが効率的だから、ということになります。調理時間が短くなるのは大きなメリットといえるのではないでしょうか。

これも気になる。IHコンロ使用デメリット

これまでメリットについてお話してきましたが、デメリットもあります。どちらも把握することによって、自分に合ったコンロ選びをしましょう。

デメリットその1 専用の調理器具が必要

IHコンロ用の調理器具が必要です。「IH対応」などの表記があるものを探して購入しましょう。すでに持っているものがIHコンロ対応か確かめたいときは、磁石を使うのが一番簡単かつ確実です。なべ底の外側に磁石がくっつけばIH対応となります。

デメリットその2 調理方法に制限

IHコンロでは激しくフライパンを振る調理は向きません。天板と直接触れている部分から熱が伝わる構造のため、天板から離して振るような料理は熱効率が下がってしまうのです。また、天板がガラスなので、割れやすく、思い切りフライパンを振ってしまって壊れる、ということもあります。

もしも、天板にヒビが入ってしまった場合は火災・感電の恐れがあるため、早急に修理をしなければなりません。

デメリットその3 火加減の微調整ができない

ボタン操作で火力の調整を行えるIHコンロですが、もとから段階が分けられているため、細かい火加減の調整は難しくなっています。火力が目に見えないため、IHを初めて使用する際には、数値をみて感覚をつかんでいくことになります。

契約の見直しで選択肢を持つ

メリットデメリットについてお話してきましたが、どちらのコンロがいいか決まったでしょうか。

やはりどうしても料金が気になるという方もいらっしゃる方もしれません。そんな方には、現在契約している会社や料金プランの見直しも一つの手です。

2016年4月には「電力自由化」、2017年4月には「都市ガス自由化」が始まり、自由に電力・ガスの契約会社を選べるようになりました。それに伴い、現在では多くの企業が電力・ガスの供給を行い、さまざまな料金プランが打ち出されています。ガスとセットでお得だったり、時間によってお得だったりと種類は様々。今の料金で選択肢を狭めず、自分の生活に合った料金プランに見直すことによって、より光熱費を抑えてみましょう。