待機電力のランキングと待機電力をカットする方法
電気代の一部を占める待機電力ですが、どの製品がどれほど待機電力を使っているのか?正直分かりませんよね。この記事では待機電力量のランキングから、身近な製品の待機電力とその待機電力をカットする節約術を解説いたします。
待機電力とは
まず始めに、待機電力について説明いたします。待機電力とは、電気製品やガス・石油機器などの電源がオフになっている時や、使っていない時にも消費される電気のことをいいます。
なぜ待機しているだけなのに電力が必要なのか気になりますよね。それはタイマーやメモリ、時計などの機能を維持しておくためです。また、リモコンの操作でオン・オフするには電力が待機していないとできません。従って、コンセントからプラグを抜いたり、主電源をオフにしたりすると待機電力がなくなるので節電になります。
ちなみに、主電源をオフにしてもタイマーや時計などの機能を維持するために待機電力が発生する製品もあるのでご注意ください。
待機電力は電気代の5%を占める!?
資源エネルギー庁の発表によると、家庭の消費電力量は一世帯当たり年間で4,432kWh使用しているそうです。そのうち5%の228kWhが待機電力です。228kWhということは、電気代で計算すると6,156円(電力単価:27円で計算)になります。率直にもったいないなと感じますよね。どこに無駄な電力が発生しているのか?ランキング形式で待機電力量の高い製品についてお伝えいたします。
待機電力量ランキング
それでは早速、待機電力量(年間)の高い製品TOP10をご紹介いたします。
1位 | ガス温水器 | 19% |
2位 | テレビ | 10% |
3位 | エアコン | 8% |
4位 | 電話機 | 8% |
5位 | レコーダー(BD・HDD・DVD) | 6% |
6位 | 温水洗浄便座 | 5% |
7位 | パソコン | 4% |
8位 | 電子レンジ・オーブンレンジ | 3% |
9位 | パソコンネットワーク機器 | 3% |
10位 | インターホンセット | 2% |
※資源エネルギー庁 平成24年度待機時消費電力調査より
※ガス温水器はガス給湯付きふろがまを含む
1位は意外なガス温水器でした。ガスなのに待機電力がかかるの?と思いますよね。ガス温水器はお湯を使う時に電子パネルを使用しますし、センサーにも電気を使っています。また、台所や浴室など使用場所が複数あり、コンセントから抜くような作りではないので、待機電力量が高くなってしまう傾向があると考えられます。
【番外編】待機電力がかからない!?
そもそも待機電力がかからない製品があったので番外編としてご紹介します。(ここでいう待機電力がかからないというのは、ほぼ0Wのことを指します。)
- ドライヤー
- 電気ケトル
- アイロン
上記のように基本的にリモコンで操作をしないものは、待機電力の心配がない製品になります。しかし、アイロンは危険な製品です。子どもが誤って電源をオンにしたり、電源をつけっぱなしにしたりすると火事の恐れがあります。待機電力がかからないからといってそのままにせず、片付けるようにしましょう。
気になる家電製品の待機電力まとめ
先ほどは年間の待機電力量ランキングでしたが、ここからは身近な製品の待機電力についてお伝えいたします。※2012年に販売されていた製品(メーカーアンケートによる待機電力)より抜粋
- ガス温水器(ヒートポンプ式):5.74W
- 温水洗浄便座(ウォシュレット):1.08W
- 洗濯機:0.01W
- テレビ(レコーダー内蔵型):3.04W(8.12W)
- レコーダー(BD・HDD・DVD):1.28W
- 電子レンジ:0.01W
- エアコン:0.55W
- 扇風機:0.34W
- ストーブ:2.82W
- パソコン:0.41W
- 充電器(携帯電話・スマートフォン):0.34W
上記は待機電力なので、つけっぱなしにすればするほど待機電力量は増えます。そこで、次は待機電力をカットする方法をお伝えいたします。
【節約術】待機電力をカットしよう!
待機電力をカットするにはコンセントからプラグを外すことや、主電源をオフにするなど方法があります。しかし、これをすると内蔵時計やデータに悪影響が出る製品があるので、オススメできるものとできないものがあります。
コンセントから抜くと良い代表例は「エアコン」です。エアコンは季節製品で、使ったり使わなかったりする期間がはっきりと分かれています。使わない時期はコンセントからプラグを抜いておきましょう。但し、使う頻度が高い時期はこまめに抜かないでください。プラグをコンセントへ差したままにしないとエアコンが傷む可能性があります。取扱説明書にもコンセントに差してから8時間~12時間経ってから起動するようにと記載があります。そのため、季節によって使い分けることが大切です。
また、スマートフォンの充電器も使い終わったらコンセントから抜くことをオススメします。繋ぎっぱなしにせず、こまめにプラグを抜きましょう。でも正直、毎回抜くのは面倒ですよね。それに加えて、何度も抜き差しするとプラグが摩耗する懸念があります。そこで利用したいのが節電タップです。
節電タップを活用しよう
節電タップは1つ1つにオン・オフのスイッチがあります。これがあればプラグを抜き挿しする必要がないので摩耗からも守ってくれます。こまめに抜くべきスマートフォンやPCの充電器は節電タップに繋いで待機電力をカットしましょう。
なお、余っている挿し口のスイッチはオフにしておきましょう。細かすぎるかもしれませんが、ここでもオンにしてしまうと微量の待機電力が発生するので、気を付けましょう。
さいごに
資源エネルギー庁によると、プラグを抜いたり、節電タップを使ったりすることで年間49%の待機電力削減になるそうです。待機電力をカットするのは製品によって難しいものもありますので、そういった製品は省エネモードや新製品を購入するなどして節電効果を得ましょう。あとはこまめに節電タップで電源をオフにしましょう。塵も積もれば山となるです。できることからコツコツ始めましょう。