床暖房の電気代は高い?!種類や特徴も解説

寒い季節になると、場所も取らず空気も汚さない床暖房が活躍します。足元から優しく暖めてくれるため、安心して使える暖房器具のひとつです。新築時に設置するイメージが強いかと思いますが、リフォームで後付けすることも可能です。この記事では、床暖房の種類と電気代を解説します。すでに床暖房を設置している方はもちろん、これから導入を検討している方も参考にしてみてください。

床暖房の種類と電気代

床暖房といっても、加熱方式によって種類が分かれます。種類によって電気代も変わってくるため、まずは床暖房の種類から説明していきます。

床暖房の種類

床暖房には下記の通り大きく分けて2種類あります。

・電気式床暖房

・温水循環式床暖房

それぞれ加熱方式や電気代が異なるため、ひとつずつ解説していきます。

電気式床暖房

電気式床暖房は床材の下に電気ヒーターを敷き、発熱させることによって暖めます。設置時の導入コストが比較的安く抑えられ、製品によってはパネルが分かれており半面だけなど部分的に暖められることがメリットではありますが、温度にムラが出やすいことや低温やけどの可能性があることがデメリットです。

電気式床暖房の特徴が分かったところで、次は温水循環式床暖房の特徴を解説していきます。

温水循環式床暖房

温水循環式床暖房は、ガスや灯油や電気など温水を作る方式によって種類が分かれていますが、今回は電気を利用した温水循環式床暖房について解説します。温水循環式床暖房は、その名の通り暖められた温水を床下のパネルに循環させることによって暖めます。導入コストは電気式床暖房よりも高くなりますが、月々の電気代は電気式床暖房よりも抑えられます。また、床全体を均一に暖めることが可能です。

それぞれの特徴がわかったところで、電気代を比較してみましょう。

それぞれの電気代は?

今回はPanasonicの電気式床暖房「フリーほっと」、温水循環式床暖房「フリーほっと温水W」の1ヶ月あたりの電気代を比較してみましょう。

電気式床暖房

「フリーほっと」

温水循環式床暖房

「フリーほっと温水W」

約7,300円 約3,900円

※Panasonic試算

※10畳タイプ、1日8時間連続使用30日間、床温度30℃の場合

※電気代は1kWhあたり27円で計算

月々の電気代は温水循環式の方が安いことが分かりましたね。前述した通り導入コストに関しては、電気式の方が安いため「導入コストを抑えたい方」には電気式、「月々の電気代を抑えたい方」には温水循環式をおすすめします。

エアコンとどっちが良い?

床暖房の電気代が分かったところでエアコンと床暖房、どちらがお得なのか比較してみましょう。

エアコンの電気代

10畳タイプのエアコンだと、消費電力は約880Wです。電気代に換算すると1時間24円程度となります。1日8時間30日使用した場合の電気代は、約5,700円になります。

電気式床暖房

「フリーほっと」

温水循環式床暖房

「フリーほっと温水W」

エアコン
約7,300円 約3,900円 約5,700円

床暖房の電気代は高いと思われがちですが意外にもそこまで高くなく、エアコンの電気代は、電気式と温水循環式の真ん中程度です。

床暖房のメリット・デメリット

床暖房とエアコンの電気代について解説しましたが、ここからは床暖房のメリット・デメリットを紹介します。

メリット

・床だけでなく部屋全体も暖かい

床暖房をホットカーペットと同じようだと考えている方も多いのではないでしょうか?そんなことはありません。床表面を暖めるだけではなく、床から放出されるふく射熱が壁や天井にも吸収されることによって、部屋全体の温度を上げることができるのです。

・空気の乾燥、ほこりが舞わない

エアコンやファンヒーターと違い、床暖房は温風を部屋に循環させません。そのため、室内が乾燥したり部屋のほこりが舞ったりすることがありません。また、暖房の風が直接身体に当たることがないため、肌の乾燥や不快感がありません。

・部屋がスッキリする

部屋に暖房器具を置く必要がないため、部屋を広々と使うことができます。そのため、掃除がしやすく、シーズンが過ぎても暖房器具を片づける手間が省けます。

デメリット

・暖まるまでに少し時間がかかる

使用している床材にもよりますが、起動させてから部屋全体が暖まるまでに1時間程度時間がかかります。あらかじめタイマーをセットしておくなど、工夫が必要です。

・導入コストがかかる

床暖房を導入する場合は、他の暖房器具と比較するとある程度の導入コストがかかります。また、新築ではなくリフォームで導入する場合は、床を剥がすなどの工事が必要となる場合もあるため、さらに手間やコストがかかります。

床暖房の節電方法

では、実際に床暖房を使用するときに電気代を抑えるにはどうしたらいいのでしょうか。電気代を抑えるポイントは、使い方を工夫することです。具体的に下記のような、節電方法を解説いたします。

起動回数を減らす

床暖房は起動させる時に多くの電力を消費します。また、暖まるまでに少し時間がかかるため電源を付けたり切ったりせず、なるべく低温でつけっぱなしにしておくことが節電に繋がります。

早めの電源オフ

床暖房は冷えるまでに30分程度時間がかかるため、外出前や就寝前など暖房が必要なくなる30分前には電源をオフするようにしましょう。稼働時間が減らすことによって節電になります。

つけ始めだけエアコンと併用

床暖房は部屋全体が暖まるまでに1時間程度かかるため、つけ始めだけエアコンと併用しましょう。そうすることによって効率よく部屋を暖めることができ、電気代の節約になります。

カーペットやラグを敷かない

床暖房はふく射熱によって部屋全体を暖めるため、カーペットやラグが敷いてあると暖房効率が悪くなってしまいます。床暖房をつけていればフローリングでも冷たくないため、なるべく床には何も敷かないでおきましょう。

今回は床暖房の特徴や電気代を紹介しました。節電しながら、快適な床暖房生活を始めてみてはいかがでしょうか?