持続可能な健康身体の作り方【菜食生活は本当に健康に良いのか?】

ベジタリアンやぺスカタリアンというと野菜だけしか取らず、お肉や魚は全く取らないというイメージがあるかもしれません。
間違った食事法をすると病気にかかりやすくなったりする事もありますが、正しい知識を持ち実践すれば逆に身体に良い事もあります。
今回はベジタリアンの意味から最近ブームになっている食事法について詳しくご紹介します。

 

食生活のエシカルな考え方とは

生きていたら「食事」とは毎日行う当たり前の行為です。

SDGsに話題が集まっている現在、食品業界では「これはサステナブルか」という事に着目し、環境に優しい方法での生産法を考えたり、地産地消を呼びかけたりなど持続可能な食生活を推進しています。

個人で出来る一番簡単なエシカル食生活というと「食べ残しをしない」や「作り置きをする」などですが、それ以前に「何を食べるか」と言う自身の食事方法を変える事で大きくSDGsに貢献出来る方法があります。

加えて、それが身体にも優しい健康的な食生活であれば一石二鳥です。

 

肉食が気候変動に与える影響は、食品業界でも大きな問題になっています。

最近では地球温暖化に関する温室効果ガスの1/3は食に関する問題だと言われています。

人の食糧として飼育されている動物の排泄物が川や海を汚染していたり、牛のゲップが温室効果ガスを多く排出したりなど、地球環境に悪影響のある事がとても多くあげられます。

 

動物性食品を摂らないベジタリアン

肉の消費量を減らす為にまず「ベジタリアン」食生活をする人が昨今増えています。

ベジタリアンは「菜食主義者」の総称です。

一般的には「肉や魚を食べずに植物性食品を食べる人」という意味になります。

そこから派生した様々な主義を持つ食生活方法をご紹介します。

 

①ヴィーガン

一言でいうと「肉類・魚介類・卵・乳製品を食べない菜食主義者」です。

昨今ベジタリアンの一種として注目されているのがこのヴィーガンです。

日本だと精進料理がヴィーガンの一種と言われており、修行に専念する為のこの料理は素朴でシンプルな健康食として注目されています。

 

②ぺスカタリアン

一言でいうと「肉類は一切食べないが、魚介類は食べる菜食主義者」です。

お米・小麦粉・ナッツ類・野菜などの植物性食品を基本的な食事として摂り、タンパク質接種としては魚介類を食べるというのが最大の特徴です。

その為栄養素が不足しにくく、健康リスクの低減に繋がるのがぺスカタリアンのメリットとも言えます。

 

③フレキシタリアン

「急なベジタリアンは辛い!無理!」という方におすすめしたいのがこのフレキシタリアンです。

一言でいうと「基本は植物性食品を中心に食べるが、お肉や魚も時には我慢せず食べる菜食主義者」。

日本ではゆるベジタリアンとも呼ばれており、動物性食品を食べる頻度は特に決まっていないのが特徴です。

まずは週に1度だけ動物性食品を抜くなど、無理のない程度に食生活を変えてみるのも良いかもしれません。

 

菜食主義のメリット

  • ダイエットになる

卵やお肉にはたんぱく質が豊富な一方でカロリーやコレステロールも多くある為、それらを断つ事で肥満防止や生活習慣病予防になります。

 

  • 疲れにくくなる

肉類には消化に必要な時間が約12時間~24時間と言われています。

しかし野菜や果物の消化には約40分ほどの時間しかかかりません。

消化するにはエネルギーが必要な為、肉類を断つ事で疲れにくくなると考えられています。

 

  • 便秘改善になる

肉類は食物繊維が少ない為、腸内に悪玉菌を増殖させる原因となってしまい、便秘を引き起こしやすくなります。

菜食生活をする事で食物繊維が豊富な野菜を接種し、腸内環境を整え便秘の解消につなげる事が出来ます。

 

菜食主義のデメリット

筋力や集中力が低下する恐れがある

一方で、肉類に含まれるたんぱく質は筋肉・骨・血なども作る人にとって大切なエネルギー源とされています。

勿論植物性食品からもたんぱく質を摂る事は出来ますが、十分に摂取出来ていないと筋力が低下する可能性もあります。

菜食生活を送る場合は知識を十分に付けた上で食事をする事が大切です。

 

健康志向は食べるSDGs

いかがだったでしょうか。

菜食主義といってもこんなに種類がある事をご存じだったでしょうか。

自身の食生活を少し考えるだけで、地球環境にも自分の身体にも優しい取り組みになります。

ただ先述した通り、知識があった上で考えて食事をしなければ体調を崩す可能性もあるのでまずは無理なく続けられるフレキシタリアンから始めるのがおすすめです。

 

参考文献

監修:栗原雅直医師 産業医クラウド 2021年4月12日

・https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/