余剰電力買取期間終了後の注意ポイント
余剰電力買取期間終了後の対策は済んでいますでしょうか。固定価格買取制度(FIT制度)が満了を迎えると、その後の買取先や別の方法を検討する等、様々なことを考えなければいけません。今回は余剰電力買取期間が終了する方に向けて、注意したいポイントと具体的な対策を解説します。
買い取り終了期間が迫ってきたときに確認したいポイント
まず初めに、終了期間がせまってきたときに確認したいポイントを解説します。
1.そもそも余剰電力がない人は注意!
当サイトで紹介した太陽光発電の活用法は、余剰電力を賢く使うことでメリットがでます。余剰電力が多いほど経済的メリットも大きくなります。まず、自分の家ではどのくらいの電力が余っているのかを調べることが重要です。
2.太陽光発電が発電していなければ意味がない!
太陽光発電システムや周辺機器のメンテナンスは必要不可欠なものです。ちょっとした不具合から機器の故障に繋がります。蓄電池の導入やオール電化にする前に、太陽光発電がきちんと稼働しているかメンテナンスで確認しましょう。(※2017年4月1日に施行された「改正FIT法」により太陽光発電設備のメンテナンスが義務化されました)
以上2点は必ずチェックしておきたいポイントです。余剰電力量は売電明細から知ることができます。また、故障している場合は発電量がやけに少なかったり、急に発電量が落ちたりします。こちらも、今までの売電明細を見て、ちゃんと発電しているかどうかを確認しましょう。
買い取り期間終了後の選択肢
注意ポイントを確認した後は、終了日が来る前に買取期間終了後の対策を選びましょう。主に考えられるのは以下の3点です。
- 自家消費
- 売電
- 売却、撤去
各項目に関して詳しく解説します。
自家消費
自家消費とは、発電した電気を最大限に自宅で活用することをいいます。余剰電力は、日中の発電量に対して自宅での使用量が少なかった時に発生します。つまり、日中に使う電気の量を増やせば、余剰電力をなくすことができるのです。
例えば、よくイメージされる方法は蓄電池の導入です。蓄電池があれば、余剰電力をためておくことが可能なので、発電していない夜間にためた電気を使用できます。そうすることによって発電した電気をフル活用できるのです。また、ほかの方法だと自宅をオール電化にする事もあげられます。しかし、これらの方法は導入費用が掛かってしまうため、家庭によっては難しい場合もあります。
売電
売電は、自分の好きな電力会社に電気を売ることです。買取期間終了後は好きな電力会社に電気を売ることができ、継続して売電収入を得られます。現在では多くの電力会社がそろっており、契約も簡単で、選択肢がたくさんあることはメリットです。しかし、電気の買取金額は減少してしまうため、今まで通りの収入を得ることは難しくなっています。
売却、撤去
太陽光発電を売却、もしくは撤去する方法です。例えば、いい買い手が見つかれば売却で収入を得ることや、故障などが起きていれば撤去することも一つの手だと思います。しかし、住宅用の場合は太陽光発電だけではなく、家も一緒に売却する必要が出てきたり、撤去をするのに高額な支払いが必要だったりするため、あまり現実的な方法ではないかもしれません。
こんな人にお勧め
各対策を紹介したところで、状況別に見たお勧めを解説いたします。
一時的な費用をかけても、長期的に得したい方
「長期的なことを考えれば、一時的な費用はかけられる」という方は自家消費をお勧めします。蓄電池やオール電化の導入は資金が必要ですが、長期的に見ればお得です。なぜなら電気を自家発電のみで賄うことができれば、月々の電気代がかからない生活を送れるからです。電気代が少なくなると考えれば、長期的にお得といえるでしょう。また、ほかのメリットとして電気の供給に頼らないため、災害時でも電気が使えるようになるという点もあります。
家計のことを考えると費用が難しいため、一旦お金をかけたくない方
「自家消費は考えたいが、今はお金を別のことに使いたい」という方は売電をお勧めします。売電のメリットは何といってもコストがかからない事と手軽さです。売電収入の金額は下がってしまいますが、契約金や解約金がないところも存在するため、コストなしに行えます。また、契約も情報を伝えるだけなのでほかの方法に比べると簡単に行えるのもメリットです。その点でいえば、買取期間終了までに時間がない方にもお勧めしたい方法です。
2019年問題とは?
10kW未満の住宅用太陽光発電が対象
「2019年問題」とは、2009年11月から太陽光発電の「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)」による電気の買取がスタートした家庭が、買取期間10年の保証期間の満了を迎えるということです。2009年の制度開始から太陽光発電での買取期間が初めて終わりを迎えることとなります。仮に満了したとしても、太陽光発電システムでの発電はもちろん売電も可能です。
なぜ10年で買取期間が終了するの?
住宅用太陽光発電の買取期間は経済産業省により10年と定められています。
※調達価格等算定委員会の「調達価格及び調達期間に関する意見」を尊重し、経済産業省が決定します。
買取期間が終了すると買取価格が大きく下がる
買取期間が終了すると、これまで余剰電力を売電していた期間と比べ買取価格が大きく下がってしまいます。また、余剰電力の扱い方が決まっていないことも問題です。2019年度末までに買取期間が終了する対象家庭は約56万世帯と言われていますが、対象家庭が固定買取期間が終了することを認知しているかどうかという懸念もあります。
固定価格買取制度(FIT)とは?
固定価格買取制度は再生可能エネルギーを普及させる目的で始められました。太陽光発電システムを設置するには多額の初期投資が必要です。そこで国が、発電した電力の買取価格を高く設定し買取期間を保証する制度をスタートしました。これによりシステムの導入を促進することができました。当時の電気料金は、制度実施前の買取価格24円/kWhと同程度だったため、電力会社は売値の2倍(48円/kWh)で購入することになりました。その高い買取価格のマイナス部分は、「電気使用量のお知らせ」内に記載されている「再エネ発電賦課金等」で国民全体が負担しています。経済産業省は、国民の負担を減らすため、買取価格を下落させていき、平成30年度26円/kWh、平成31年度24円/kWhと提示されています。
買取価格はどのくらい下がるの?
では、実際に買取期間終了後にはどのくらい金額が下がるのでしょうか。買取期間終了後は余剰電力を好きな電気会社に売ることができます。金額は電気会社によってさまざまで、金額は7円~15円がよく見られます。つまり、43円だった方にとっては28円~36円の減少になるのです。また、高額な買取金額の場合、電気の供給契約や蓄電池の導入が条件になることがあり、電気代が高くなってしまったり、蓄電池の購入費用が掛かったりと別の出費が増えてしまうこともあるため、注意が必要です。
費用なしで買取金額の減少をなるべく抑えるには
固定価格買取制度の金額が高いほど、大幅に減少してしまう買取価格ですが、少しでも金額の減少を抑えるにはどうしたらいいのでしょうか。
ここで一番お勧めしたいのは、無条件(電力契約、蓄電池の導入なし)でなるべく高く買い取ってくれる会社に電気を売ることです。理由はシンプルで、他の出費をせずに電力買取価格の減少を抑えられるからです。例えば、無条件の電力買取なら契約費用や解約金もかからないことが、ほとんどなので、無駄な出費をすることがありません。また、切替方法も必要な情報を教えるだけなので、簡単に行うことができます。